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2013年8月 5日 (月)

映画 『日本のいちばん長い日』

紀伊国屋のDVDコーナーに立ち寄ったところ、東宝がかつての人気映画を、期間限定プライス版として売り出していた。

その第1弾は8月2日からであり、何ともラッキーだった。今日は靖国神社に参拝したので、僭越ながら、英霊が案内してくれたような気がした。
第2弾は今年11月8日、第3弾は2014年2月7日から発売で、いずれも金曜日だ。

第1弾には、黒澤明監督作品21本、『太平洋奇跡の作戦 キスカ』『加藤隼戦闘隊』など戦争映画10本、『悪魔の手毬唄』金田一耕助シリーズ5本、若大将シリーズ5本のほか、特撮ものも『日本沈没』など二作品ある。

他の作品はともかく、去年日記に書いたように、この映画はなかなか店頭で出会わなかった。
今日は、見つけて、すぐ買ってしまった。
ロケ地や主な出演者と役柄などを書いた解説書も入っている。

レビュー日記はすでに書いているので、あとにそのまま再掲します。

紆余曲折を経て、ようやく終戦の詔書ができるまでが前半で、後半では、それに平行して動いていた、政情からすれば反乱分子の決起と、玉音盤の放送までが、時間を追って描かれる。

冒頭から、開戦からの概略が解説され、当時のフィルムを使われる。タイトルが出るまでに21分ある。

全編、天皇も登場するが、故意にほとんど顔を映していない。詔書の出来上がりまでや、天皇の御名、大臣の署名なども、ありのままリアルに描かれている。

オールスターによる作品で、当時の俳優たちの演技がすばらしい。ひと言だけの出演者やエキストラも、真剣みがあって、作品の重みを感じる。

たまたま、もうすぐまた、終戦の日がやってくる。
映画ファンであるかないかを問わず、日本人ならこの映画は観てほしいものだ。

以下に、2012年04月9日のレビュー日記(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1836495583&owner_id=48430274)を再掲します。

監督:岡本喜八、脚本:橋本忍、音楽:佐藤勝、主演:三船敏郎、黒沢年男、笠智衆、山村聡、1967年、157分、白黒。

今でもよく観る作品。よく観るからDVD買おうと思うけど、いつも店頭にない。

テーマは終戦前日から当日に起きたいわゆる宮城事件の顛末を中心に描かれる。

映画そのものは、1945年7月26日に、連合国によりポツダム宣言が発せられたときから始まる。天皇の御聖断を仰ぎ、鈴木貫太郎内閣がポツダム宣言を受諾し、天皇の終戦の詔書を放送するためその玉音を録音・保管し、8月15日正午にラジオ放送されるところで終わりとなる。

この推移を背景として、承詔必謹の習わしのもと、陸軍大臣阿南惟幾(あなみ・これちか、三船敏郎)の苦悩の姿と、畑中少佐(黒沢年男)ら戦争続行を望む決起将校らの動きを中心にストーリーが展開していく。
往年の俳優がオールスター出演ともいうほどの陣容で、女優では新珠三千代だけがちょっと出るくらいだ。

脚本が秀逸で、映像のメリハリとともに、クロスカッティングの効いた緊迫感も功を奏し、映画として底知れぬ力強さをもっており、ベテラン俳優陣が軍人その他を真剣みをもって演じ切っており、観ていて快い。終戦の詔書ができるまでや、御名御璽を押印されたあとの各大臣の筆記まで忠実に再現され、わずかに実写フィルムも挿入される。全般的に、この二日間の史実を習得するにも格好の材料となる。

後に数々の大作を成功させる橋本忍の脚本がすばらしいし、これも後々邦画の大作では必ず登場する佐藤勝が音楽を担当していることにも注目したい。

後に反乱軍と名指しされる畑中らの気持ちは、映像や演出から痛いほどよく伝わり、終戦前夜のそれぞれの立場での必死さ加減が間断なく描かれ、緊迫感が維持され、2時間半余りという長さを全く感じさせない。

テーマ自体が緊迫感を孕んでいるので映画として得をしているが、それだけに作りを誤れば一挙に駄作になりやすい危険もある。内容にふさわしいこうした大作が邦画にあることを誇りに思える作品であり、忘れてはならない作品であると思う。

橋本忍作品のなかでは、山田洋次との共同脚本による『砂の器』に優るとも劣らぬ、邦画を代表する作品だ。

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